庵治石は
香川県高松市の庵治町・牟礼町でのみ産出されます。
世界中にも類のない模様を持つ石とされ、庵治石は岩石分類では花崗岩に属します。地殻の奥深くで生成される花崗岩は、硬くて吸水性が低く耐久性に優れていることから、墓石としてよく使用される石材です。
また、
水晶に近い硬度を持つことも庵治石の特徴であり、
二百年は彫られた字が崩れたり、赤茶色に変色したり、艶が無くなったりしないといわれているのもこの硬さのおかげです。
庵治石は石英・長石・雲母などの結晶でつくられており、石目(結晶)の大きさによって細目(こまめ)・中細目(ちゅうこまめ)・中目(ちゅうめ)に分類されます。その花崗岩の中でも特にきめが細かい庵治石細目は、
磨けば磨くほど濡れたようなツヤをおび、まだら模様が硬く無機質な岩肌に不思議な美しさを与え、このまだら模様に濃淡がでる現象は斑(ふ)と呼ばれ、庵治石だけに起こるもので、世界中の石材にも類のない模様なのです。